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航跡情報

2008年6月23、24日 (Day 19 & 20) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/23 0900時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+2時間
現在地: 04 41 S, 166 46 E
2008/06/24 0900時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+2時間
現在地: 03 05 S, 165 55 E
旅程: 44.4%
方向: 330
ボート・スピード: 4.5 kt
48時間の航行距離: 205 nm (24時間平均速度4.3 kt)
進んだ距離: 2,087 nm
横浜への距離: 2,706 nm
到着予定時刻: 22.5日/7月15日(平均速度5.0 kt)
天候: 晴れ、時々曇り、28℃
波: 1.0 m東から
風: 東南東12-15 kt
海流:西の方へ、0.1kt
エンジン: 3回2時間1000rpmバッテリーチャージの為
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
この48時間は全てが順調です。穏やかな風のために望んでいたスピードより少し遅くなっています。気温は、過ごしやすくなりましたが、また上昇し始めています。

追加コメント
洗濯機の使用も含め、オークランドで斉藤が大変お世話になったブライアン・ピーターソンよりメールを受け取りました。

「こんにちは! 私にとって、斉藤さんを助けることができたことはとても嬉しかったです。もっと彼に何かしてあげられればと思っていましたが、ヨット遊び、家族、仕事の事を考えなければなりませんでした。(きっとご理解いただけると思います。)

先日、私たちはフィジーまで簡単なレースをし、そこで2,3日楽しみ、来たときよりも大分早い速度(1,000マイルを超える距離を、東寄りの強い風に、嵐用ジブと2Pt.リーフ(二段階縮帆)だけでのりきり、ニュージーランドまで戻りました。私たちは斉藤のNicole BMW Shuten-dohji IIIと非常に近かったので、衛星電話で電話しようと思っていたのですが、私のパーム・パイロットが倒れてしまい、彼の番号を見つけることができず、電話できませんでした!後で、フィジーの南から200マイル逆方向に進んでいたものの、私たちは約100マイルほど離れていただけと判明しました。 彼の旅は順調のようですね。これからも彼の情報を楽しみにしています。 (ブライアンより)

これは、誰かが、浮標までの往復レースを表現するかのように、わずか1,130nmものフィジーまでの航海を“速い”と表現するところがニュージーランドのボーター(船遊びをする人)ならではです。ブライアンのボートは22隻中4位でゴールしました。12ktを平均に、21kt(1kt=ノット=海里;1kt=1.86km/h)の最高のスピードを出していたとのこと。

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2008年6月22日 (Day 18) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/22 0900時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+2時間
現在地: 06 05 S, 167 31 E
旅程: 40.5%
方向: 330
ボート・スピード: 5.5 kt
24時間の航行距離: 80 nm (24時間平均速度3.3 kt)
進んだ距離: 1,901 nm
横浜への距離: 2,901 nm
到着予定時刻: 22日/7月13日(平均速度5.5 kt)
天候: 晴れ、熱い船上で33℃、度々の雷雨
波: 1.0 m東から
風: 東南東12-14 kt
海流:西の方へ、0.1kt
エンジン: 3回2時間1000rpmバッテリーチャージの為
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
この24時間はたくさんの激しい雷雨に見舞われ、昨夜は、航行するために、3時間ほどの睡眠しかとることができませんでした。「とても疲れた」と斉藤は言っていました。この期間の平均速度は6.4ktから3.3ktまで落ち込みました。しかし、翌朝の風は東南東、東からの15Ktと申し分なく、彼の進度は一定を保っていて、西へ向かって順調に進んでいます。航路もはっきりとしていて、マーシャル諸島(24の人の住んでいる島と珊瑚島から成っています)の北800nmを西へ向かって航行しています。

追加コメント
斉藤はあと3日ほどで、赤道を通過する予定です。室内温度は、スチール・ボディーの構造上の問題と、エンジンの影響及びジェネレーター利用のために、約3〜5度船外よりも暑いです。およそ、半分の燃料、約800ガロン(3,520!)残っています。オークランドを出航してから、約250〜300ガロン(1,100!〜1,320!)を使用しました。必要があれば、いくつかの場所で燃料補給することも可能ですが、今のところその予定はありません。しかしながら、北緯35度と30度の間にある風のない地帯、亜熱帯無風帯に達する際にはモーターを使用せざるを得ないでしょう。

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2008年6月21日 (Day 17) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/21 0900時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+2時間
現在地 07 44 S, 168 31 E
旅程: 39.3%
方向: 325
ボート・スピード: 4.5 kt
24時間の航行距離: 154 nm (24時間平均速度6.4 kt)
進んだ距離: 1,857 nm
横浜への距離: 2,950 nm
到着予定時刻: 22日/7月12日(平均速度5.5 kt)
天候: 晴れ、熱い船上で35℃
波: 0.5m
風: 東南東20 kt
海流:西の方へ、0.1kt
エンジン: 3回2時間1000rpmバッテリーチャージの為
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
斉藤は赤道付近(450nm)に近づくにつれ、とても暑くなっています。風も強く、Nicole BMW Shuten-dohji III は順調に進んでいます。ここ5日間の平均スピードは5.5Ktです。

追加コメント
今日と昨日の位置を振り返ると、昨日の位置は30nmほど短いと思われます。今日の154nmは、きっとその“逃した距離”を含んでいます。次回の電話で斉藤さんから詳しい説明を聞く予定です。

ヨットマンと斉藤の友人、ハリー・ミッチェルのことについて本を書いているカナダ人作家が1995年のBOCチャレンジの際に強風によるいたましいハリーの死(失踪)の状況を斉藤さんに聞けないだろうかと尋ねてきました。斉藤さんは200nm先で、生き残るためにハリーと同じ風と戦っており、ハリーにとって一番近くにいる競漕者でした。(同時に、親友でもありました。)私たちは、このリクエストと共に、ハリーの奥様、ダイアナさんからのエールを斉藤に伝えました。この本は、著者にとって3冊目の航海関連作品となる予定です。彼は、こう書いています。

「お返事に大変感謝しております。もちろん私は、斉藤さんが日本に帰るまで待っています。しかしながら、先週訪ねた、ポーツマウスのハリー・ミッチェルからのエールを彼にお伝え願えればと思います。彼女は私に、斉藤さんがくれたというイヤリングを見せてくださり、彼のことを懐かしがっていました。」


初期の頃に触れていた、16歳のザック・サンダーランド君が一番若い世界一周旅行者になるべく、カリフォルニアのロングビーチを出発する準備が整い、先週の土曜日にマリーナ・デル・レイを出航しました。

彼の母親が、下記のリクエストと共に、今日連絡を下さいました。 「私は斉藤さんの状況報告を読むのをとても楽しみにしています。息子、ザックも出航し、気まぐれで、じれったい天候を体験しています。彼は、ボート、海、そして耐えることを学ぶにつれ自信がついてきています。また、斉藤さんの航路を示す、グラフィックにとても感心しています。どのようにしているのでしょうか?ザックのウェブサイトの為に教えていただければと思います。」

ザックも斉藤さんも、クリアー・ポイント・ハイディフィニション・ウェザーより寛大な支援をいただいております。 同様に、私たちもザック君の勇気、技術、決意には大変感心しています。斉藤が、ザック君の出航を聞いた際に、“頑張って、ザック!頑張って!”とエールを送っていました。

私たちは、斉藤の位置を示すグラフィックにグーグル・アースを使用しており、ザック君のお母さん、マリアンヌにこのことに関して協力できることを伝えました。同時に、ザック君のホームページを見ることは、私たち、ボランティアスタッフにとっても自分たちのホームページをよりよくするための多くの情報を得ることができます

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2008年6月20日 (Day 16) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/20 1000時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+3時間
現在地:  09 22 S, 169 037 E
旅程: 35.6%
方向: 335
ボート・スピード: 4.0 kt
24時間の航行距離: 79 nm (24時間平均速度3.3 kt)
進んだ距離: 1,704 nm
横浜への距離: 3,122 nm
到着予定時刻: 26日/7月15日(平均速度5.0 kt)
天候: 所によりにわか雨、暑い
波: 東から1 - 2.0 m
風: 東南東10 - 15 kt
海流:西から0.1kt
エンジン: 3回2時間1000rpmバッテリーチャージの為
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
スコールと弱い風の影響で、ゆっくりとした航海ですが、また調子は上がってきています。「スコールが近づくと、風が吹き始めるものの、通過後はぱったりと風がやんでしまう」と斉藤は報告しました。

“船上生活”の印象
イリジウム電話にての報告6月19日日本時間06時風 10 - 15 kt、波高 1m-2 m天候: 晴れたり曇ったり

<斉藤さんより>
今日は晴れたり曇ったりですが、1点、スコールを降らせる黒い雲があり、 虹も出ています。 このあたり特有のお天気です。
昨晩夜中過ぎに、30センチくらいのトビウオが飛び込んできました。早速裂いて、干してあります。今朝はいつものシリアルを食べました。 お昼はこのトビウオを食べたいので、もうご飯を炊く用意をしてあります。

昨晩午前2時頃、メインセールをあやつるロープをブロックするための滑車から ボルトが抜けてしまいました。ボルトが弱かったんですね。徹夜で修理しました。 今はいつもと違う方法でメインセールを張ってあります。風がなくなったら 修理するつもりです。

真水を入れてあるタンク、中にはまだ500リットル残っているのですが ポンプが壊れてしまい、水が出てきません。 飲み水にはペットボトルが100本以上、緊急用にも60リットルあるので 心配はありませんが、食器などの洗い物は海水を使っています。 雨がふったら水をためようと思います。

赤道まではあと5日です。大分暑くなりました。30度くらいです。 キャビンの中でも汗が出ます。隣のエンジンルームには、バッテリーのチャージと 冷蔵庫用のジェネレータがあるので、もっと暑いです。35度くらいかな。 Tシャツ1枚と海1パン1枚で過ごしていますよ。

ではまた明日!

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2008年6月18、19日 (Day 14 & 15) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/19 1000時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+3時間
現在地:  12 32 S, 171 20 E
旅程: 31.8%
方向: 330
ボート・スピード: 6.5 kt
24時間の航行距離: 150 nm (24時間平均速度6.25 kt)
進んだ距離: 1,497 nm
横浜への距離: 3,300 nm
到着予定時刻: 27日/7月14日(平均速度5.0 kt)
天候: 晴れ、時々曇り、さわやかで温度上昇
波: 東から1 - 2.0 m
風: 東南東15-20 kt
海流:西の方へ、0.1kt
エンジン: 3回2時間1000rpmバッテリーチャージの為
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
“とても順調に進んでいます。”と、斉藤から報告を受けました。150nmの航行距離で昨日の記録を15nmも超えました。問題は報告されていません。今朝、トビウオが船上に飛び込んできました。

日本時間午前2時に、斉藤から電話が入り、メインシートトラベラーの問題点を報告しました。(トラベラーはヨットのメイン・シート滑車が滑動する金具。写真と説明(英版)はこちらをご参照下さい。)
連結ボルトが抜けてしまい、締めなおすことができない状態になってしまったとのこと。そのためスペアブロックで一時的な補強を施し、私たちは船の整備士の方とメールで連絡をとり、より安全な解決策がないかを伺っています。

さらに、十分な量のお水は確保してあるものの、電動淡水ポンプが動かなくなってしまいました。斉藤は雨水を補足として使用するつもりです。船の屋根部分は雨水を貯める為のシステムを備えていて、ホースをつたって貯めることができます。この方法を使うとバケツはほんの数分で一杯になり、空いているボトルに詰め替えられ、洗濯等に使用できます。

2008年6月17日 (Day 13) オークランド〜横浜 (4,700 nm)

Nicole BMW Shuten-dohji III - スキッパー斉藤実
2008/06/21 1000時(JST/Tokyo) 、現地時間/オークランド+3時間
現在地:  14 43 S, 172 29 E
旅程: 28.8%
方向: 330
ボート・スピード: 6.5 kt
24時間の航行距離: 135 nm (24時間平均速度5.6 kt)
進んだ距離: 1,354 nmv 横浜への距離: 3,426 nm
到着予定時刻: 28日/7月14日(平均速度5.0 kt)
天候: 晴れ、時々曇り、さわやかで温度上昇
波: 東から2.0 m
風: 東南東14-20 kt 海流:東の方へ、0.1kt
エンジン: 利用されていない
- セール -
メイン: 1Pt.リーフ
ステースル: 100%
ジェノア: 妨害されたシステムのため畳まれた

斉藤よりイリジウム電話にて報告
今朝の会話で斉藤は「いいスピードで進んでいます」とコメントしました。ヘッドセールをたたんでいるにも関わらず24時間で135nm進みました。これはNicole BMW Shuten-dohji IIIで斉藤の過去の記録を2nm上回る新記録です。特に問題はないそうですが、配水管の水漏れの問題について報告がありました。 彼は配水管が壊れているとは知らなかったそうで、しばらくの間、水が漏れているとは知らないままガレー内で皿を洗うなどし、排水を出していたことになりました。しかしこの3日間の強風では、水面のすぐ下または少し上にある排水管は、大きな波の下に覆われていました。つまり「ガレーのシンクと海水の両方からの水がたまっていた」ことになります。シーコックを閉じたので現在、水漏れはとまりましたが、適切な器具がなければ配水管の修理はできないそうです。「今日から皿はバケツで洗うよ」と斉藤は笑いながら話していました。

追加コメント
昨日、事務局に車と生活の情報誌「デイトナ(Daytona)」の記者桜井さんが取材に訪れました。衛星電話で斉藤と直接話をしました。衛星電話の音質は時にきれぎれになりあまり好ましくない場合がありますし、桜井さんもそう考えたのでしょう、電話に向かって大声で叫ぶようにしていました。しかし今回の電話は大変に状態が良く普通の携帯電話と同程度の音質でした。2人は15分間、打ち解けた様子でお互いの話を聞きながら、普通に会話をし、大変良い形のインタビューを行うことができました。南太平洋の彼方にいる小さなヨットとこれほどレベルの高い状態でコミュニケーションが取れるということは、私達事務局スタッフにとっても驚きでした。桜井さんの記事は7月号に掲載予定です。

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