一時代の終幕、ミュンヘンのBMW工場からの旅立ち

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BMW ALPINA B3 GTおよびB4 GTの生産終了は、一つの転換点となります。私たちは、アルピナの60年にわたる歴史の中で最も成功したモデル・シリーズに別れを告げるとともに、ミュンヘンのBMW生産拠点にも別れを告げることになります。何十年にもわたり、この場所で類まれなアルピナ・モデルの基盤が築かれてきました。

生産ラインから送り出される最後の1台は、専用ボディカラーであるアルピナ・グリーンのBMW ALPINA B3 GTツーリングです。アルピナ創業者であるブルカルト・ボーフェンジーペンの息子たちが、ミュンヘンにてこの特別なクルマを直接引き取りました。

BMWとアルピナの生産協力

何十年にもわたるBMWとアルピナの協力関係のもと、約12,000台のBMW ALPINAがミュンヘン工場でその歩みを始めました。その大半はBMW 3シリーズと4シリーズをベースとしたものでしたが、BMW ALPINAロードスターV8もまた、ブッフローエで最終的に仕上げられる前にこの工場で組み立てられていました。アルピナとBMWによるこの共同生産モデルは、自動車業界において非常にユニークなものでした。アルピナ専用のコンポーネントはBMW工場へ直接納入されてベース車両の製造に組み込まれ、その後ブッフローエのマニュファクチュア(自動車工房)へと移送され、職人の手作業によって仕上げられました。

アンドレアス・ボーフェンジーペンは、ミュンヘン工場に別れを告げる際、この生産協力の重要性を強調しました。「私たちのチームは、過去何十年にもわたり並外れた実績を残してきました。

少量生産と量産という異なる要求のバランスを取ることは、決して容易なことばかりではありませんでした。しかし、私たちは常に解決策を見出し、世界中の熱狂的なファンを魅了する、傑出した個性を持つ特別なクルマを生み出してきました。」

多彩な才能を秘めたオールラウンダー

特にミュンヘンで生産されたミドルクラスのモデルは、ドイツから日本に至るまで幅広いお客様に支持されました。3シリーズは、アルピナのラインナップにおいて一種の「オールラウンダー(万能な存在)」と位置付けられており、担当プロジェクトマネージャーのTillmann Heinz-Veh(ティルマン・ハインツ=フェー)は次のように語っています。「過去数十年にわたり、私たちは3シリーズに4気筒ディーゼルから8気筒ガソリンまで、実に多様なエンジンを搭載してきました。これにより、多くのお客様に大きな喜びをお届けすることができました。」

高効率なディーゼルモデルからパワフルなガソリンモデルまで、そしてリムジン、ツーリング、カブリオレ、クーペ、グランクーペと、アルピナ60年の歴史において、このクラスには常にあらゆる嗜好やドライビングシーンに応えるクルマが存在していました。

5,500台という生産台数

最新世代のBMW 3シリーズおよび4シリーズをベースとしたBMW ALPINAは、わずか5年の間に合計5,500台が製造されました。当社のマニュファクチュアにおいて、単一のモデル世代でこれほど多くの車両を生産したことはかつてありませんでした。これにより、BMW ALPINA B3とB4、そしてそのディーゼル・モデルであるD3 SとD4 Sからなる「G2x」ファミリーは、当社の長い歴史の中で最も成功したモデル・シリーズとなりました。

GTモデルが、ふさわしいフィナーレを飾ります

このモデルの最終進化形には「GT」のバッジが冠されています。これはALPINAの伝統的なネーミングにおいて、特に羨望の的となる特別なクルマを意味する称号です。GTモデルの特徴は、爆発的なパワー(389 kW / 529 hp)と卓越した走行性能(B3 GTリムジンの最高速度は308 km/h)、そしてALPINA特有の極上の乗り心地と高い次元で両立された俊敏なドライビングダイナミクスにあります。

2024年半ば以降、約500台のB3 GTリムジン、1,000台弱のB3 GTツーリング、そして400台強のB4 GTグランクーペを含む、約1,900台のGTモデルが生産されました。GTモデルの45%は本国ドイツの顧客に納車され、約40%が日本へと輸出されました。

一目でわかる特徴

GTモデルのほぼ半数が、BMW ALPINA専用の特別なボディカラーである「アルピナ・ブルー」と「アルピナ・グリーン」を纏っています。また、約80%のお客様が、20インチ鍛造ホイールのカラーにマッチするよう、GT専用デザインカラーである「オロ・テクニコ(Oro Tecnico)」のアルピナ・デコセットを選択されました。

現在ブッフローエで最終仕上げが行われている文字通り最後のGTは、アルピナ・グリーンのBMW ALPINA B3 GTツーリングであり、この車両は今後もボーフェンジーペン家が保管することになります。生産番号は「972」。完成したばかりのこのクルマは、すでにクラシック・モデルとしての風格を備えています。ブッフローエで生まれ、ブッフローエで造られた真の逸品です。

※本記事はBurkard Bovensiepen GmbH + Co. KG が発行・公開した記事を元に、日本語へ翻訳・編集して掲載しております。
※情報の掲載にあたりましては細心の注意を払っておりますが、その正確性や完全性を保証するものではございません。予めご了承ください。

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